爽やか抹茶Days~若様のお茶はいかがですか?~
「わかった。じゃあ2名様茶道部入部ってことにしておくよ。それじゃ、また今度。」
そう言って出入口付近まで私達を見送ってくれた八束先輩。
外はもう陽が暮れ始めていて、西日が眩しいです。
私を両サイドから引きずりながら、今日の茶道部でも出来事を早速話し始める双子達。
「クス、あれ宇宙人が捕まった昔の写真みたい。両脇抱えられて。面白い子だなぁ。」
部室の壁にもたれ掛かりながらその様子を眺めるその人。
黒髪の彼の手元には大きく広げられた扇がひらひらと揺れていた。