爽やか抹茶Days~若様のお茶はいかがですか?~


それから1組の方から名前が呼ばれ始め、他の皆は各自練習に入りました。


諒ちゃんと私は6組だからまだまだですね。
はぁ…緊張します…。

今は先輩方がみんな先生の元に集まったり、練習で使う道具の準備をなさっているようですから、僅かな時間といえど自主的に袱紗さばきの練習でもしてた方が良さそうですね。


早速諒ちゃん監修の元、まだまだぎこちない袱紗さばきの練習開始です。

間違えるとやり直しだったり、毒舌コメントが飛んで来たり、かなりのスパルタ指導を展開する諒ちゃんと開始5分足らずで早くも泣きそうな私…。

何だか私達の所だけ妙に人がいないような…って気のせいでしょうか…。他の一年生の皆さんが遠巻きにこっちを見てるのですが…。

あの…皆さん、そんな恐ろしいものを見る目で諒ちゃんを見ないでやって下さい…。
怖いですけど別にいじめてる訳ではない、…と思いたいです…。


「諒ちゃん、あさかちゃんがもう半ベソかいてるよ…。ていうか袱紗に水玉模様があるんですけど。」

何とも言えない空気の中双葉先輩が苦笑いと半笑いを混ぜたような表情でやってきました。

あぁ…何やかんや言っても双葉先輩から後光が出てるように見えます。この状況への助け舟に感謝ですね。



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