爽やか抹茶Days~若様のお茶はいかがですか?~
今の毒舌の威力を例えるならば、もしも私が八束先輩にここまで言われた場合【心の木工ボンド】がいくつあっても足りないと思われますね…。
あ、私の心は木製ではないですよ。ガラス製です。あくまで物の例えと言うやつですが。
話は戻りまして、そんな八束先輩の言い草にも伊月先生は全然へっちゃらといったご様子で私のお下げを離すと、八束先輩に向き直り突然着物の袖で涙を拭う素振りを始めました。
「本当に八束は冷たいわね。大体、セクハラだのパワハラだの。そんな小難しい言葉どこで覚えてきたの?
嫌よ、最近の子は。ま、あたしはそんな八束も好きだけどね!」
言い終わらない内に泣く素振りを止めて八束先輩に抱き着こうとする先生と、それを近くに置いてあった盆でガードする先輩。
恐らくどちらも本気なのでしょう、畳の擦れる音がその勢いの良さを物語っております。
それが却ってこの部活は本当に大丈夫なのだろうかと不安にさせるのですが。