ティーン・ザ・ロック
プロローグ
――――幾千の星達が、
私達を見下ろしていた。
月もまた同様に
柔らかな光を、風になびく草木に向けて
惜し気もなく降り注いでいる。
真っ白な光は、白すぎて白すぎて
深い碧にも見えた。
―…景色に吸い込まれそうになる。
どちらが天でどちらが地か
それさえ分からなくなってしまう気さえした。
ただ私たちは 自然に圧倒されているんだ。
無意識に、繋いだ手に力を込める。
握り返してくるその手は、心なしか、汗ばんでいた。
大丈夫
私達は、ちゃんと此処に居る―――……