ティーン・ザ・ロック

ガールズ










休み明けの月曜日。



今日も世界は廻っていた。



空は青いし、太陽だって昇ってる。




あたしも制服を着て、ほんのりと色のついたリップクリームを引いて。うん、いつも通りだ。




ただ、鏡に映る自分は いつもとは違っていた。




昨日の日曜。優さんや叔父さんに相談して、髪に色を入れる事に決めたのだ。



叔父さんや雪さんは『綺麗な黒髪なのに』と渋っていたが、優さんの『女の子はお化粧でもっともっと綺麗になるんだから』という一言ですぐに折れてくれた。


連れて行ってもらった美容院で、アッシュブラウンの色を選び、お金の事は気にするなと言ってくれた優さんに甘え、ついでに緩くパーマもかけて貰ってしまった。



更に、ピアスも開けてみたいと言ったら快くOKを出してくれた優さん。



きっと母なら『まだ高校生のくせに!』と一蹴するだろうが、


年齢だって母よりも年上なのにスタイルも良く、ファッションも20代を真似する活発な優さんは、そういうオシャレについての事には寛大な様だ。


美容院の帰り道にピアッサーを3つ買って家に帰り


雪さんが心配そうに、叔父さんが目に手を当ててその隙間からこっそり見ている前で


バチン



耳たぶに穴を開けた。





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