ティーン・ザ・ロック

レクリエーション









「皆さん集合して下さい!点呼取るので出席番号順に並んで下さい」





---今日、一泊二日のレクリエーションに出掛ける。



行き先は隣の県の山の中だ。



自然の中で育ったあたしとは違い、ここにいる殆どの人が山登りの経験は無いだろう。


そのせいか、今日行くところは山…と言うよりは山道の途中、と言ったところだろうか。



そんなに険しくない山を、バス移動してコテージでレクリエーションする、という


山初心者に優しすぎる位のプランだ。



学校行事と言うよりは、セレブの“避暑地での遊び”とでも言った方がしっくりくる。




勿論遊びに行くわけではないけど、クラスメイト達の様子を見る限りでは浮かれているよ運しか思えない。


こっそりと、持ち込み許可のない携帯用ゲームをいじっている人もいるし。




そんなまとまりのない人たちを統一しなければならないのが学級委員の仕事だ。


「集まって整列して下さい!」



何故二度も同じ事を言わなければならないのか。



男子は杉澤君の協力もあって、ちゃんと整列したと言うのに…。



聞こえてない筈は無い。





でも、女子が並んでくれない。





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