ティーン・ザ・ロック
もう、彼の顔を見られない。目を合わせてしまったら、きっと心臓が爆発する。
意識してはいけないと思えば思う程に、泣きそうになる。
喉がカラカラだ。
みんな、どうやって付き合ったりできるんだろう…?
こんなにもドキドキしているのはあたしだけなの?
人を好きになる。
初めて経験したその特別な想いはあたしを苦しめる。
でも、それ以上に……。
「楽しい…な」
誰かの大きな笑い声にかぶせる様に呟いた。
楽しい。
世界が違って見えて、楽しいんだ。
透明な風すら、薄い青に見える今
報われない恋だとしても、きっといつまでも
彼を好きでいられると思った。