ティーン・ザ・ロック




「謝れよ」



「泣いてんじゃん」



冬華と奈津が前に出てあたしを睨みつける。



「…あたしも泣けば謝って貰える?」



失笑交じりで言ったのが悪かったのだろうか。


冬華はカッとなってあたしに平手打ちをする。



パンッ



小気味のいい音に、何故か笑えた。



「な…に笑ってんだよ!!」


「…別に。ただ、陰でぐちぐち言われるよりはマシだなって思っただけ」



「…マジこいつムカつく!!

だったらもっと殴ってやるよ!」


目の前の冬華が飛びかかってきそうなのに、やっぱりあたしは笑っていた。



自分でも思う



壊れている と。





< 156 / 337 >

この作品をシェア

pagetop