ティーン・ザ・ロック




目元に指を当て、ああ と、たった今気付いた様に。



「……言ってなかったっけ。…伊達眼鏡だって」


「聞いてないっ…!」



もう、もう…!!


反則だよ、ホントにさぁ!!


私服も初めて見たけど、Vネックのシャツに薄手のカーデを羽織り、濃い目の細身のジーンズとシャツの間から覗くオシャレなバックルが存在感を出していて…


「かっこいいよねー」



「!!」



ビックリした。口に出しちゃったかと思った…。



「俺だってビックリしたもん。最初誰だかわかんなくて、通り過ぎる所だった。

葉瑠ちゃんはもっとびっくりしてるだろうね…?」



「……そうなの?」



「え…!?いや、うん、驚いてるけど…ッ」


雪さん…!!


何を言わせたいんだ、と視線で責めようと思ったのに


雪さんはにやにやとだらしない笑みであたし達を見ていた。



まさか、とは思うけど…



雪さん、あたしの気持ちに気付いてるんじゃ…?




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