ティーン・ザ・ロック
後はもう、何も言わなかった。
風を切って、あの人の事を思う 想う。
ただ、それだけの事なのに
あたしは今、確実に
紅葉と気持ちが通じ合った様な感覚に包まれている。
謝ってなんかいらないよ。
大丈夫。
あたしも、彼も
みんなみんな、誰だって
紅葉の気持ち、分かってるよ。
だからさ。
「泣かなくていいんだよ」
そう言ったら、紅葉は『五月蠅い』って怒りながら
もっと泣いていたっけ。