ティーン・ザ・ロック




結婚…?家庭に入れる…?



もう、話が飛びすぎてて、ワケが、分からない……。



あたし達はまだ高校生で。将来の事なんか誰にも分からないのに。


今はずっとずっと一緒に居たいけど、もしかしたら未来では恋人では無くなってしまうかもしれない。


…そんな考えも持っていないという事…?


ただ今が一緒で、付き合っているってだけですぐ反対するの?




そんなのって



あんまりだ。





やっと思考が付いて行った時に、階段から新たに人影が現れた。



「何を騒いでいる?」



「あ………」




この人は、あたし、知ってる。


ダンディという言葉はきっと、この人の為にあるに違いない。そう思わせてしまう程にその人は……理事長は、大人の男性だった。



「あなた…」


「………」



「…おや、悠馬。帰って来てくれたんだね。

……そちらのお嬢さんは?」


「…悠馬の恋人ですって」



そっけなく答えたお母さんとはまるで違う反応を見せる理事長。



「おお!私ももっと近くで見ようじゃないか!

すぐ降りるよ」



< 299 / 337 >

この作品をシェア

pagetop