ティーン・ザ・ロック
結婚…?家庭に入れる…?
もう、話が飛びすぎてて、ワケが、分からない……。
あたし達はまだ高校生で。将来の事なんか誰にも分からないのに。
今はずっとずっと一緒に居たいけど、もしかしたら未来では恋人では無くなってしまうかもしれない。
…そんな考えも持っていないという事…?
ただ今が一緒で、付き合っているってだけですぐ反対するの?
そんなのって
あんまりだ。
やっと思考が付いて行った時に、階段から新たに人影が現れた。
「何を騒いでいる?」
「あ………」
この人は、あたし、知ってる。
ダンディという言葉はきっと、この人の為にあるに違いない。そう思わせてしまう程にその人は……理事長は、大人の男性だった。
「あなた…」
「………」
「…おや、悠馬。帰って来てくれたんだね。
……そちらのお嬢さんは?」
「…悠馬の恋人ですって」
そっけなく答えたお母さんとはまるで違う反応を見せる理事長。
「おお!私ももっと近くで見ようじゃないか!
すぐ降りるよ」