【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
私たちは屋上へ行き、風通しの良い場所に座った。



「…ここから見る風景、大好き」



「…私も」



佳祐は遠い目をした。



懐かしさを味わうときの顔と同じ顔。



今、聞いてみようと思った。



佳祐の過去。



いとこなのに知らない。



中学の頃、佳祐は一体どんな恋愛をしてきたんだろう。



何となく気になっていた。



別に知る必要はないんだろうけど。



それでも、やっぱり気になる。



知りたいって思う。


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