【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜

「あ、佳祐。ご機嫌は直りましたか？」



俺の存在に気づいた菜摘が、俺に笑いかけた。



こんなときなのに、不覚にも胸がドキッとした。



なんでそんなにご機嫌なんだよ。



やっぱり松山と付き合えたからか？



もしかして、菜摘は前から松山のこと好きだったのかもしれない。



あーいとこじゃなかったら奪えるのに。



まぁホントは血、繋がってないけど。



だから何も問題はない。



だけど…



菜摘は俺のこと、いとこって思ってるから、手は出せないんだよな。



純粋な菜摘を汚す勇気なんて、俺にはない。