【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
「そうよね。佳祐くんと両想いなんだもんね。だから片想いの私に同情してんだもんね」



桜の感情の入っていない冷たい声に、私の心は凍りついた。




「…さ、くら?」



私を睨む目も冷たい。



「いいよね〜菜摘は。

友達の好きな人の心奪うだけ奪っといて、同情するフリしてりゃいいんだもん」


桜の毒舌は、止まらない。


何…?



何を言ってるの?
桜………。



「桜?どうし…」



バシッ。



「触らないで!!」



桜は私の手を払いのけた。


ズキ…


私は、ショックを受けた。
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