【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
桜が出ていった教室のドアを見つめたまま、私は固まっていた。



さっき桜が私に言った言葉を思い返した。



『友達の好きな人の心を奪った』


『同情するフリしてりゃいいんだもん』



『可愛いからって調子乗ってんじゃないわよ』



どういうこと……?



私が友達の好きな人の心を奪った?



そんな記憶ない。



きっと桜の勘違いだ。



そんなことした覚えはないもの。



「どうかしたの?

菜摘??」



クラスメイトのみんなは、心配してくれていた。

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