【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
「…わかるよ。

桜、新二のこと好きなんでしょ?」



私がそう口にした瞬間、桜は猫の目みたいに一気に目を見開いた。



「…す、好きじゃないし。何を言ってるの?」



明らかに動揺している桜。


「誰かから聞いたんでしょ? 新二の好きな人」



「…………」



「だから私を逆恨みして、苦しめようとした。違う?」



「……………」



「桜はきっと、新二に振り向いてほしいだけなんだよね?…だから……」



「黙れ!!」



桜はすごい剣幕で私を睨みつけた。
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