【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
桜はびっくりした表情をした。



身体がビクッとなって、可愛い。



桜は私の腕に抱かれながら、涙を流した。



ホントは、桜も寂しかったんだと思う。



誰かから桜の家庭のことを聞いたことがある。



お父さんが出ていったから今は再婚している、と。



知らない男の人をいきなりお父さんみたいに慕わなければいけないなんて、

私には無理だ。



桜だからこそ、できたんだ。



でも、桜だって辛かっただろう。



「私…なの。
あんたに嫌がらせのメール送ったの。
でもさすがにダメだと思って止めたの」



………桜だったんだ。
< 269 / 317 >

この作品をシェア

pagetop