【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
「いや…その、これは」



帝が自分の掌と、佳祐の頬を交互に見比べながら、慌てた表情をつくった。



達川先生は、そんな帝の後ろにいる佳祐の側に駆け寄ると、



「大丈夫か!?」



と、声を荒げて問い掛けた。




「…全然大丈夫です」



佳祐はそっけなくそれだけ答えると、教室を出ていってしまった。



いつもの佳祐なら、やられたらやり返すのに…。



今回はやり返さなかった。


それだけ佳祐は、大人になったってことかな?

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