【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
「…佳祐、ごめん」



佳祐は嫌だったんだよね。



「…何が?」



家族や友達を失ってまで、私と恋愛することが。



「……ううん、何でも」



「…じゃ、そういうことだから。
………帰ろ?」



開き直った様子で…



まるで今さっきの出来事なんてなかったかのように…


前を歩き出した佳祐を見て思った。



ああ、そっか。



佳祐は家族や友達を失ってしまうから私と恋愛したくないんじゃない…



私のことを、何とも思ってないから…

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