【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
「…は?今頃気づいたの。まぁ仕方ないか。あんた、なんか考え事してたみたいだし」



そう言われて、俺はドキッとした。



菜摘は俺の胸ぐらから手を離し、フンと鼻で笑った。


「てかなんでお前がここにいるわけ?アイツに呼び止められたんじゃ…」



俺は乱れたネクタイを直しながら、そう菜摘に問い掛けた。



「…逃げて来たわよ」



菜摘の口から、ありえない言葉が出た。



「逃げてきた…?でもお前、アイツのこと好きなんじゃねぇの?」


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