【完】禁断の恋〜好きと気づくとき〜
なんでそんなに佳祐は私のこと…。



「じゃあ佳祐はわかってるの?私の心の中に、誰がいるのか」



「…誰とまではわからないけど、お前の表情見てたら気になる奴がいるのはわかる」



そう言って佳祐は、教室から出ていった。



「…もー!佳祐の馬鹿…。なんで…なんでそこまで私に構うの?

なんでそこまで私のこと気にするの?

私たち、いとこでしょ…!?」



私はドアのほうを見ながら、一人で気持ちを呟いた。


私の目からは、一粒の涙が零れ落ちた…。



「菜摘…」



鈴香は、切なそうに私の名前を呟いた。

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