ハルジオン。
「嫌な予感はしてたんだ。目が覚めたら変なオジサンはいるし、トランプで占ったら最悪だって出るし!」

「おいおい、人のせいに」

「そーじゃんか!」

「アキト……」

「今度こそ行けると思ったのに。今度こそ願いが叶うって思ったのに!」

――バシッ!!

アキトが投げつけたトランプが達也の肩に当たり、バラバラと地面に散らばった。

「……」

達也は無言のまま膝を折り、それを一枚ずつ拾い上げた。

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