剣と日輪
した感激をコミュニズムとアナーキズムに毒された現代社会の青年にも、味わってもらいたくなった。その矢先おかしな自由と屁理屈しか持ち合わせていないと思っていた若者にも、親米でも親ソでもない日本を知り、独立国日本を取り戻そうと考えている人達がいる事を知り、彼等と力を合せて祖国防衛隊、楯の会の結成、発展に邁進してきました。今日諸君の自衛隊に引けをとらぬ行動を実見し、これも自衛隊の方々の御協力の賜物だ、と感謝の念に耐えない訳であります。自分で自分の身を守るのは当然です。世界の独立国は皆軍隊を持っています。
 永世中立国のスイスは国民皆兵なのであり、非武装中立国というものは、この世に存在しません。日本人のインテリという名の共産主義・無政府主義者だけがその妄想を抱き、ブレジネフを喜ばせているだけなのです。我々は軍事をタブー視せず、ごく普遍的なものとして捉え直すべきなのです。欧米のアジア侵略に反発して立ち上がった明治維新の志士達を見倣い、諸君が核となって我々は日本を欧米列強に負けない独立国に育て上げねばならない。そうなることによって始めて日本文化は再生し、日本は住みよい国になるのである。楯の会を日本再生の起爆剤にしたい、それが私がこの会を造った理由なのです」

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