AVENTURE -君の名前を教えて-
「お待たせー」

「遅い!」

部屋に戻ると、すでに支度を終えたアヤと、片づけをしているチカの姿があった。

「え…?…えぇ!?」

一瞬、アヤが誰かわからなかった。
アヤだと思ってみた顔は、その面影は確かにあるのだが、金髪が黒髪に変わっていて、多少の化粧が入ってはいるが、たぶん、アヤだと思ってみていなければ、別人だと思ってしまう仕上がりだった。

「チカ、すごい!これじゃぜんぜん気づかないかも!」

まじまじとアヤを見ていると、チカは、当然だ、としれっと言い放つ。

「それじゃチカ、俺たちは行ってくるから!」

そう行って、アヤは部屋のドアを開けた。

「…行ってらっしゃいませ」

チカはそう行って、小さく頭を下げた。

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