AVENTURE -君の名前を教えて-
空港の屋上からは、この国と自然、そして海が一望できた。

「わぁ…!すごい!」

思わずはしゃぐ私を見て、アヤは笑った。

たくさんの飛行機が、飛び立ったり、着陸する。
海にはたくさんの船やヨットが浮かび、街を電車が走っていた。

「素敵な国だね」

ポツリと呟く。

「あぁ…俺もそう思うよ」

アヤは少し誇らしげに微笑んだ。

「俺はこれから、この国を治めることになると思う」

「うん…そうだね」

アヤの言葉に、少し、胸が苦しくなるのを覚えた。

「その隣にいるのは、お前だ」

そう言うと、アヤは小さな黒い箱を差し出した。

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