AVENTURE -君の名前を教えて-
「お前がそれを見て、可愛いと思ってることなんて、見てりゃすぐわかったよ」

そう言うと、アヤはピアスを取り出し、私の髪を耳にかけた。

「今つけてるの、はずすぞ」

そう言うと、私の答えも待たずに、つけていたシルバーのピアスを取り外した。

「じっとしてろよ」

「うん…」

人にピアスをつけてもらったことなんてないので、緊張して息が止まる。

「…よし。…やっぱり似合ってる」

そう言ってアヤは軽く、おでこにキスをした。

「あり…が、とう」

何が起こったのかわからず、私はただ、アヤを見つめた。

「リングはまた今度。ゆっくりと一緒に決めよう。そのピアス、お前が俺のもんだって証拠だからな。毎日つけろよ」

にっと笑うアヤに私は笑って頷いた。

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