QUARTET
俺は小さい頃から託児所に預けられていた。
おやじは反対していたらしいけど、
「だったらあなたはトモキの面倒が見れるの?」
と、母親に責められ、仕事第一だったおやじは母親の意見を飲み込むしかなかった。
でも、俺を託児所に預ける理由なんて、本来はない。
おやじの稼ぎで、生活するには十分すぎるほどの金があった。
母親は一応“専業主婦”だったんだ。
じゃぁ、何で俺は託児所に預けられてたのか…?
その答えは簡単だ。
おやじと18歳も年が離れていた母親は、俺を生んだ時でさえまだ20歳だった。
遊びたい盛りだったのだ。
遊ぶには俺が邪魔。
いつだったか母親は、そのころの事を振り返って
「あんたがいたらナンパもされないし、ベビーカーは歩くのに邪魔だし、だったら預けるしかないじゃない。」
当然のようにそう言っていた。
俺に愛情なんてなかった。
俺の誕生日すら覚えていないんじゃないかと思う。
俺は、ただおやじと結婚するための手段として作った子供だった。
結婚さえ出来てしまえば、あとは用無しだったってこと。
それはおやじも一緒だった。
おやじは母親にとって、ただ金を運んできてくれる働き蜂にすぎなかったんだ。
おやじは反対していたらしいけど、
「だったらあなたはトモキの面倒が見れるの?」
と、母親に責められ、仕事第一だったおやじは母親の意見を飲み込むしかなかった。
でも、俺を託児所に預ける理由なんて、本来はない。
おやじの稼ぎで、生活するには十分すぎるほどの金があった。
母親は一応“専業主婦”だったんだ。
じゃぁ、何で俺は託児所に預けられてたのか…?
その答えは簡単だ。
おやじと18歳も年が離れていた母親は、俺を生んだ時でさえまだ20歳だった。
遊びたい盛りだったのだ。
遊ぶには俺が邪魔。
いつだったか母親は、そのころの事を振り返って
「あんたがいたらナンパもされないし、ベビーカーは歩くのに邪魔だし、だったら預けるしかないじゃない。」
当然のようにそう言っていた。
俺に愛情なんてなかった。
俺の誕生日すら覚えていないんじゃないかと思う。
俺は、ただおやじと結婚するための手段として作った子供だった。
結婚さえ出来てしまえば、あとは用無しだったってこと。
それはおやじも一緒だった。
おやじは母親にとって、ただ金を運んできてくれる働き蜂にすぎなかったんだ。