QUARTET
指定されている席は、一番廊下側の、後ろの列から2番目。
周りの席はまだ来てないか、それぞれのグループで談笑してるかで、空席だった。
(まぁとりあえず座ってますか)
人見知りが強い私は、出来上がってるグループに入り込む勇気なんて持ってない。
周りの席が埋まってきたら、1対1で話して、徐々に打ち解けてく作戦。
ゆっくりと深呼吸をして、あまり肩に力を入れないようにしよう、と決めた。
「おー、今年も似たようなメンツかー。」
「代わり映えしないよねぇ。
まぁ、楽でいいんだけどさー。」
ぼけっと教室内を眺めていると、すぐ近くのドアから大きな声で話す男女が教室に入ってきた。
女の子の方に、教室の前方で集まってる子が反応する。
「あっ、凜子オハヨー。
またあんたら夫婦一緒なわけー?
あんま教室でベタつかないでよねー。」
「へへっ。羨ましいだろー。」
「まっ、凜子共々今年もよろしくな!」
男の子がはははと笑った。
(なるほど、このクラスには仲良しカップルが存在するわけねー。)
微笑ましいな、なんて年寄りみたいな呑気なことを考えていると、
そのカップルは私の後ろに並んで座った。
周りの席はまだ来てないか、それぞれのグループで談笑してるかで、空席だった。
(まぁとりあえず座ってますか)
人見知りが強い私は、出来上がってるグループに入り込む勇気なんて持ってない。
周りの席が埋まってきたら、1対1で話して、徐々に打ち解けてく作戦。
ゆっくりと深呼吸をして、あまり肩に力を入れないようにしよう、と決めた。
「おー、今年も似たようなメンツかー。」
「代わり映えしないよねぇ。
まぁ、楽でいいんだけどさー。」
ぼけっと教室内を眺めていると、すぐ近くのドアから大きな声で話す男女が教室に入ってきた。
女の子の方に、教室の前方で集まってる子が反応する。
「あっ、凜子オハヨー。
またあんたら夫婦一緒なわけー?
あんま教室でベタつかないでよねー。」
「へへっ。羨ましいだろー。」
「まっ、凜子共々今年もよろしくな!」
男の子がはははと笑った。
(なるほど、このクラスには仲良しカップルが存在するわけねー。)
微笑ましいな、なんて年寄りみたいな呑気なことを考えていると、
そのカップルは私の後ろに並んで座った。