幸せが欲しい
体育の授業があった次の日から早速仕事が入って来た。
「じゃあ柚山、体育倉庫からポールを運んでくれ」
「はい」
体育の先生からそう言われた私は体育倉庫に向かった。
早く2学期終わっちゃえばいいのに。
そうすれば任期も終わるのに。
そんな事を考えながら。
体育倉庫って入った事ない。
体育倉庫は体育館から少し離れた校庭の隅にある。
夜になるとお化けが出るとか出ないとか…
とにかく建物は老朽化してひっそりとしていた。