君は天使-短編集-
一体何が起こっているのか。
ここで一旦考えてみよう。
俺、藤 洋太は普通の人間ではない。
いきなりこんなこと言うのもおかしいが、とにかく普通じゃないのだ。
これは今から5分前の話。
場所は学校の教室。
放課後の掃除の時間。
そこではなぜかバスケが行われていた。
机を全て教室の隅に追いやり、同じクラスの奴等がバスケをしていたのだ。
こんな狭い教室で球技をしようなんて、一体何考えてるんだ、こいつらは。
と、そんなことを思っていた。
早く帰りたかったので、俺は黙々と掃除を続けた。
「おい、藤ィ!お前も混ざれよ!」
バスケ組の一人がからんできた。
「やらないよ、俺はさっさと帰りたいんだ。」