ツインズ~あなたと出会って~

私は自分の耳を疑った。
開いた口がふさがらなかった。
涙も出なかった。
そのうち怒りで体が震えていた。

確かに私は勝手に産んだよ?
だから1人で産んで、1人で育てて頑張ってたでしょ??
結婚しようって、やり直そうって、そう言って戻ってきたのはイチヤだよ?

もう、言葉では言い表すことの出来ない失望感。

『もう、どうでもええわ。いらんいらん。別にあんたら一緒になったらいいやん!!
イチヤ!!オカンにはあんたの口から説明してよ!!』

友達には帰ってもらい私は2人を車に乗せ、お母さんに会いに行った。
お母さんは冷静だった。

『ユウ?もういいやんな?1人でも大丈夫やんな?お母さんもおるし。』

お母さんの言葉で、急に涙があふれでた・・・
結婚しようって戻ってきた、子供をあやしている、そんなイチヤを信じたのは私。
やっぱり家族にはなれないんだ・・・
悔しくて、悲しくて、涙が止まらなかった。

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