狼クン達のオリの中【完】
これは、まずい。

自分の気持ちを確かめなくちゃ。



眉間にしわを寄せ、教室の入り口でたたずむあたしの後ろ。


「おはよー♪」


ずっと仲良しの蘭ちゃんが、あたしの背中を突付いた。


「あ・・・おはよ♪」

「どうしたの?
入り口で。
中に入らないの?」

「あ・・・ちょっと考え事してて」


エヘへ・・・と笑って、教室に入る。


教室に入って、あたしがまずすることは、綾瀬涼を探すこと。


高校1年生になってからのあたしの日課。


学園歴長いけど、初めて同じクラスになれたんだもん!

ちょっとでも長く、かっこいい顔を拝みたい。

この欲求は、意地悪された後でも変わらない。


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