狼クン達のオリの中【完】
目を見開くあたしに、薫は平然と言う。


「ま・いいか。
理由はどうあれ、涼兄と一晩過ごしたことにかわりはないし」



「ひ・・・一晩過ごすって。
やらしい言い方しないでよ!!」



「ホントのことでしょ?
いい感じに、可憐さん、嫉妬してたし」



「え?」



「そりゃーフィアンセとしては、面白くないでしょ?
涼兄が、看病とはいえ、他の女と一晩・・・」



薫は、顎に手をあてて、ニヤッと笑う。



「いい感じに面白くなってきたね♪」



「面白く・・・って。
あんたは、いったい何がしたいの?」



「別に?」



薫は意味深に笑う。

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