狼クン達のオリの中【完】
「そんな顔されると、キスしたくなっちゃうよ」


切なそうに呟いて。


綺麗な顔を斜めに近づけ。


ちょっと薄くて形のいい唇が、あたしの唇にそっと重なる。





あ・・・綾瀬涼に。

キス・・・されてる?




「バカ・・。
おまえ、目・・・閉じろよ」



冷たく、強引なその声に。


優しく、ふわふわした感触に。


フワっと香る、香水のほのかな香りに。


あたしは、クラクラめまいを感じた。

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