狼クン達のオリの中【完】
「べ・・・別に?
それより。
ね・・ねぇ?
ここどこ?」



「うん?
公園」



「それは、見ればわかるって!!
なんで公園に連れてきたの?」



「もうすぐわかるって」



優しい笑みを浮かべて、綾瀬涼は空を見上げる。




「完璧な奴なんて、いねぇよ。
オレなんか欠点だらけだし。
でも、王子になりたいって思ったから。
だから、頑張った」



「へ?」




綾瀬涼は、ポケットに手を突っ込んで、空を見上げ続ける。



その時。




あたし達を取り囲むように、噴水の水しぶきが上がった。

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