狼クン達のオリの中【完】
『じゃあ、そんな男になったら好きになってくれる?
つきあってくれる?』




『なれたらね。
でも、そんなの絶対無理だもん。
今日だって、虹・・・見つけられなかったじゃん』




『なるもん。
絶対頑張るもん。
虹だって、見つけて、捕まえて、ゆうにプレゼントするんだもん』




袖で涙を拭いて、あたしを見上げる。




『じゃあさ、全部守ったらキスしてよ。
虹の下でキスしてよ』




涙で濡れた瞳であたしをまっすぐ見つめる。



小さな、小さな姿が、目の前の綾瀬涼に重なる。






「キス・・・してよ。
虹も見つけて、君にプレゼントできたし。
オレ・・・約束全部守ったよ?」



「え・・・?
ホントに?
ホントに、あの時の男の子?」
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