狼クン達のオリの中【完】
優しい嘘



球技大会当日。



朝早く、内線で薫に起こされた。



「話あるんだよね?」



受話器の先。



心なしか、薫の声が震えている。






あの日。


公園で。




『ボクにも、恋する資格あるの?』




そう叫んだ薫の、すがりつくような瞳が忘れられない。

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