♂ vs ♀ ～男女寮戦争～

静まりかえった廊下に、あたしの足音が響く。

みんな寝てるのか、物音一つしない。

肝試しでお墓を歩いてる時の感じみたい。

ノリと勢いで突入したけど、なんか不安になってきた。



ゴクリと唾を飲み込んで階段を上がる。

二階は廊下をはさんで両側に部屋がある。

女子寮と同じ造りだ。



犯人が逃げ込んだのは…

一部屋ずつ扉の様子をうかがう。



―ガタッ。

一番手前のドアから不審な音が…

間違いない。



その部屋のドアノブに手をかけるあたし。

「出てきなさい、下着泥棒！」

あたしは勢いよく扉を開いた。