星の降る街
皐月くんの長くてすらっとした、でもやっぱりゴツゴツした男の子の手が伸びてきて、あたしの涙をそっと拭ってくれた。
「男子もさ、嫌がってねーよ。」
えっ!?
「むしろ、好かれてるよ。あいつ等、本当は星野と話したくて仕方ないんだ。」
「ほ、本当?」
「俺も今、こうやって、星野の目をずーっと見つめられるとも思ってなかったしさ。」
「あたし、すぐ逸らしちゃってたもんね、ごめんね。」
「そーゆー意味じゃねーんだけどな…」
皐月くんの言葉の意味はまったく通じず、
少しうつむいた林檎みたいになった皐月くんのことを見て、これからの未来が明るくなったことを確信した七夕だった。