青空の下で
「な、何でそんなこと聞くの??」

「ん?そりゃ、いくら苗字を知ってても名前は知らないから。
 あ、俺のことは悠って呼んでくれたらいーよ」

「あ、うん・・・」


やっと、笑顔を崩して答えてくれる・・・悠、くん?

やっぱり真面目な顔になっても格好良くて、好青年の印象は変わらない。

でも、質問の答えにはなってるけど、普通はそんなことは聞かないんじゃないかと。

噂されてる『柏木悠』はこんなキャラじゃなかった気が・・・。


「んで、美緒ちゃん。隣座らないの?
 こんなところで会うなんて奇遇だし。
 さぼり気味な裏俺を見たわけだし、仲良くしよーよ」

「・・・え、それ、裏?」

「うん、裏」


にこっと笑うイケメン。

自分が笑顔で入れてる自信がない・・・

ていうか、裏?そんなことはない気がする。

十分に爽やかイケメンだよ。俗に言う裏表男では無いよ。

またぽんと隣を叩く悠くんに負けて隣に座ってみる。


「・・・ね、それ裏っていうの?」

「裏、裏。だって、『柏木悠』は授業なんてさぼらないでしょ」
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