俺様ケータイ
「あ」と突拍子のない声を出してオレを見た巧。
「合コン、俺の代わりに出てよ」
合コン?
「お前そんなところ行く予定だったのかよ」
「無理矢理誘われてね。
興味ないしー。」
「面倒」というため息だったが
一応、「カノジョがいるから」という意味にしておく。
「でもさすがになぁ〜」
「大丈夫だよ。
女子群は知らないけど
男子群は俺らと同じ中学の奴らだから。
ソウタの派手な“肉食宣言”は聞いてない」
“肉食宣言”には吹いた。
「そうか。
そこで肉食男子になればいいんだな」
「デビューにはぴったりじゃん」
からかっているのか巧は少し微笑む。
「そうだな…
しかしその前に…」