図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】


休みの日もほとんど一緒に過ごした。

映画を見たり、公園を歩いたり・・・・・・。


蓮の家で過ごしたり。


「蓮くんのお家、駅の近くかと思ってたよ」


美優のこの台詞に蓮は笑った。


「だって、反対方向って言ったら、駅まで送らせてくんないでしょ?」


蓮の言葉に美優は少し悩んで、困ったように笑った。

家では二人でDVDを見たり、ゲームをしたり・・・・・。


溶け合ったり。


隣で眠る美優の黒髪をすくう。

絹糸のようなその髪は指にかかることなく流れて落ちた。

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