図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】
二人でツリーの下を歩く。
入ったのはシルバーアクセのお店。
「蓮くんはこういうの似合いそう」
美優が手に取ったのは、十字架のついたかなりごついリング。
だから、蓮は笑う。
「でも、美優には似合わないよ」
その台詞に美優は首を傾げた。
「これにしよ」
蓮は指差したのはとてもシンプルなリング。
細く、ひねってあるそれは寄り添うように二つ並べられて・・・・・・。
「ダメ?」
蓮の言葉に美優は恥ずかしそうに微笑んだ。
二人で店を出る。
蓮の手には小さな袋。
それから、チキンを買って、小さなケーキを買う。
二人で祝う、小さなクリスマス。