図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】
「蓮くん、今、一人?」
蓮はその意味がわからず、返事をするまでに時間を要した。
「一人・・・だけど」
奇妙な質問に蓮は顔をしかめた。
また、沈黙が流れる。
それを破ったのは美優。
「昨日、あれから飲みにでも行ったの?」
蓮には不思議な質問で、昨日のことが思い出された。
もしかして-?
見られたのだろうか?
でも、やましいことなんて何もない。
蓮は昨日のことをそのまま言おうとして・・・
「そのまま帰ったけど・・・なに?」
嘘をついた。