図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】
蓮は服を着替え始めた。
制服から私服へ。
そこはさすがに制服では入れないから。
蓮は今、一人暮らしだった。
父親の転勤に伴い、母親もついていった。
蓮は転校するのを嫌がり、今の一人暮らしを選んだ。
一人暮らしは思いの外、快適で何ものにも代え難い。
ただ、問題は料理。
嫌いではないが、一人分を作るのはかなり面倒。
しかも毎日ともなれば・・・・これだけは母親の有り難みを感じた。
晩飯食いに行くと思えば・・・・。
その考えが甘かったと、後々、後悔することになる。