図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】
4人がくぐったのはすぐそばにあった喫茶店。
日本人形を先頭にモデルばりの顔と身長を持つ男が3人が入れば――。
「い、いらっしゃいま、せ」
女性店員が舌を噛むのもムリはない。
店内の視線を総なめにする。
「あ、あの、御注文は!」
店員の声が上擦る。
「ヒロキもブラックだよ?美優ちゃんは?」
「紅茶で」
トモの声に美優はにっこり笑う。
「俺、アメリカン」
蓮がブスッとした表情で言う。
「か、かしこまりましたぁ」
転けそうになりながら、その店員は下がっていった。