図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】

「ほんと、お前ら似てんのな、女の趣味までそっくり」


トモが笑いながらの台詞に、言われた二人は顔を不快に歪めた。


「似てねーって!」

「似てない」


二人の台詞にトモが声を上げて笑った。

美優もクスクス笑いながらトモに続いた。


「ホントの兄弟みたい」


美優の台詞ににヒロキは舌打ちをし、蓮は「美優~」とうなだれた。

一人、トモはお腹を押さえて笑って「だよね?」なんて相づちを打ったりするものだから――。


-ガンッ-


「ってぇ!ホントのこと言うとすぐにこれだよ!美優ちゃん、なんかいってやって!」


ヒロキに思いっきり蹴られ、すねを押さえながら訴えるトモ。

美優はそれを見て、声を出して笑っていた。

蓮もつられて口の端が上がる。


それから、4人で他愛のないことを30分ほど話した。
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