恋がしたくて…
パパが 話を 聞いてくれなくなったのには、私にも 責任があるのかもしれない。

子供ができてー。
母になってー。

とにかく、私は 子育てに一生懸命だった。

それでもまだ、ちいちゃんが　赤ちゃんの頃はよかった。

なぜなら、パパの手が必要だったから。
沐浴の時。
ちょっと抱いていて欲しい時。

私は「パパ、パパ。」と、しょっちゅう、パパを呼んでいた。

でもきっと、その頃からだ…。

私が、用事がある時にしか、パパに声をかけなくなったのは、その頃からだ…。
そして、ちいちゃんが赤ん坊でなくなった頃からは、私の頭から、パパの事は ぬけていった。

パパまで 私に 手をかけさせないでね。パパはパパで、一人で ちゃんと やっていてね。
と、思いはじめたんだ。


私がパパに話しかける時と言えば、
文句をいいたい時。愚痴をこぼしたい時。
がほとんどだ。
勿論、楽しかった事や、冗談なども言うが、
少なくとも、付き合っていた頃のように、甘えるような事はない。

そういえば、昔は いつも 甘えた声で話してたなぁ。

もっと、可愛げのある態度だった。


佐々木さんの前では 自然にできる事が、パパの前では できないなんて…。


パパとはもう 恋じゃないからー。


今更、そんな 関係には戻れないんだ。

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