恋がしたくて…
そして 甘えられる場所を 外に求める私。

甘えられる場所を 佐々木さんに 求める私。


そして、佐々木さんも、私を求めている。


そうだ。
きっと佐々木さんは、パパと同じなんだ。
ちいちゃんが赤ん坊でなくなり、私が
「パパは 一人で ちゃんと やっていてね」
と思いはじめた時期に、
おそらく 佐々木さんの奥様も 同じような 感情になったのだろう。

しかも あちらは お子様が三人も居るんだ。

奥様は、私より 余裕がないはず。


「俺、愛されてないと思うんだ。」
と言った時の、佐々木さんの悲しい顔や、

「亜子は そんな事 言うな」
と 言った時の、佐々木さんの すがるような瞳が 思い出される。



やっぱりー。
佐々木さんは パパと一緒だ…。


お互いが お互いのパートナーに甘えられていたのなら、
どんなに 幸せだったのだろう。



あたしも 佐々木さんも。
なぜ 目の前に居る、一番、愛し合いたい人と 愛し合えないのだろう…。



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