恋がしたくて…
赤面したまま、
どうしよう…。

と 困っていたら、


佐々木さんが ぽんっと、私の 頭に 手を のせた。



その瞬間。


心が とけていく。



ぽんっと、私の頭に手をやると、笑顔で 立ち去る 佐々木さん。



一人 廊下に 残された私は、

しばらく 余韻に 浸っていた。



そうだ。

この手だ。

そもそもは この手が 私を 虜にしたんだった。


こんな 風に 頭を たたかれた瞬間。


私は 恋に 落ちたんだ。
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